バレエ舞台装置は人物の描かれていない絵
「ジゼル」「白鳥の湖」などの古典から近代作品まで、バレエの舞台装置はほとんどが絵画的です。
これは舞台に広い空間を作りだすため。コール・ド・バレエは狭い場所ではその本領を発揮できないからです。
フランスの著名な舞台装置家アンドレ・ボルは、「バレエの舞台装置は人物の描きこまれていない絵画である」との名言を残しています。
そしてこれに舞踊手と音楽が同等の立場でかかわりあい、芸術性あふれる作品を構成する。
舞台装置のないバレエは稽古場の延長…?
舞台装置がなくても演劇は上演できる、と主張する人もいるが、やはりバレエなど舞台芸術には装置が欠かせない。
舞台装置によって、観客はより深くその内容を理解できることになる。舞台装置は元来、セリフから情景描写をのぞくために考案されたものだからです。
だから、それがない場合はセリフによっておぎなうこともできるが、バレエやオペラはそのようなセリフをもちあわせていない。
つまり、舞台装置のないバレエ舞台は、稽古場の延長でしかないと言われています。
舞台装置が観客の創造力を限定してしまうおそれもあるが、彼らは頭の体操にやってくるわけではなく楽しみを期待して足をはこぶのだから、やはり舞台装置を利用して上演するに限ります。
このブログは、バレエボディトレーナー・IMURAが、バレエの身体の正しい使い方を解説しています。
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